委託販売の利益計算|手数料を引いて、いくら残る?
ハンドメイド作品などをお店に委託販売するとき、売価から委託先の手数料を引いた金額がそのまま利益になるわけではありません。材料費や梱包費、送料、月々の固定費も確認して、実際にどれくらい残るかを試算しましょう。
この記事の手数料率は計算説明用の仮定です。実際の料率、消費税、値引き、送料負担、返品時の精算条件は委託先との契約で確認してください。
委託販売の手取りと利益は違う
例えば販売価格3,000円、委託販売手数料25%なら、手数料は750円で、委託先からの精算額は2,250円です。ただし、材料費や送料などの支出を引く前の金額なので、2,250円を利益とは呼べません。
ここでいう限界利益は、月々の固定費を引く前の利益です。手数料に最低額・定額分がある場合は、その分も忘れずに差し引きます。
計算例:3,000円の作品を20個委託販売する
以下の数字はすべて仮の条件です。委託先の実際の料金を示すものではありません。
| 項目 | 仮の条件 |
|---|---|
| 販売価格 | 3,000円/個 |
| 委託手数料 | 売価の25% |
| 材料・梱包など | 900円/個 |
| 出品者負担の送料等 | 150円/個 |
| 月の販売数 | 20個 |
| 月の固定費 | 10,000円 |
1個あたりの手数料は750円。販売価格3,000円から750円、材料・梱包900円、送料等150円を引くと、1個あたりの限界利益は1,200円です。20個売れた場合の限界利益は24,000円。さらに月の固定費10,000円を引くと、月間利益は14,000円となります。
売上60,000円に対して利益14,000円なので、この仮定での売上高利益率は約23.3%です。販売数量や手数料の条件が変われば結果も変わります。
月3万円の利益を目指すなら、販売価格はいくら必要?
同じ条件で月20個販売し、固定費10,000円を負担しながら月間利益30,000円を目標にすると、1個あたり必要な限界利益は(30,000+10,000)÷20=2,000円です。
この例では(900+150+2,000)÷0.75=約4,066.67円。1円単位で売価を決めるなら、4,067円以上が計算上の目安になります。これは20個売れると仮定した結果であり、値上げ後の需要を予測したものではありません。
逆算ツールには、変動費1,050円、手数料率25%、定額手数料0円、月間販売数20個、固定費10,000円、目標月間利益30,000円を入力すると同じ条件で試算できます。送料を変動費に含めた場合、別の項目へ二重計上しないでください。
委託販売で見落としやすい費用・条件
- 手数料の計算対象:税込売価・税抜売価・送料込みなど、何に料率を掛けるか
- 月額の棚代や出店料:販売数に関係なく発生する費用は固定費として整理する
- 配送・納品コスト:まとめて納品する場合は、1個あたりの配分方法を決める
- 値引き・返品・破損:精算額や在庫リスクの負担を契約で確認する
- 入金タイミング:利益が出ていても、仕入れ支払いより入金が遅れることがある
手数料を含む利益の基本式は販売手数料を含めた利益計算、制作時間を踏まえた価格設定はハンドメイド作品の値段の決め方で詳しく解説しています。
委託先ごとに条件を比較する方法
委託先Aの手数料が25%、Bが20%でも、Bの月額出店料や送料負担が大きければ、必ずしもBの方が利益が高いとは限りません。手数料率だけでなく、販売数・送料・固定費を同じ期間と基準でそろえて比較しましょう。
複数商品を継続的に管理したい場合は、20商品・12か月に対応したExcelテンプレートもあります。まずは無料ツールで1商品の条件を確かめてから検討してください。
※一般的な試算方法を説明する記事です。個別の契約・税務判断や売上・利益の保証を行うものではありません。