価格と利益の計算室

値上げのお知らせ例文|お客様に価格改定をどう伝える?

材料費や仕入れ価格、送料の上昇などで値上げを考えていても、「お客様にどう説明したらいいのか」と迷うことがあります。価格改定のお知らせでは、理由を長く説明することよりも、いつから・何が・いくら変わるのかを明確にすることが大切です。

この記事では、個人事業主・ハンドメイド作家・小規模店舗などを想定したお知らせ文例を3つ紹介します。あわせて、値上げ後に販売数が減っても利益を維持できるか、無料ツールで確認する方法も解説します。

価格改定のお知らせに入れる5つの情報

  1. 対象:どの商品・サービスの価格が変わるか
  2. 変更日:新価格が適用される日時
  3. 旧価格と新価格:税込・税抜を明記し、可能なら両方を示す
  4. 理由:材料費・配送費・サービス維持など、事実に沿って簡潔に説明する
  5. 適用条件:予約済み・注文済みの商品に旧価格が適用されるか

すべての事業に共通する法定の告知期間がある、という意味ではありません。予約や継続契約、既存の注文への対応は、それぞれの契約条件・販売サービスの規約を確認してください。

例文1:ネットショップ・ハンドメイド作品向け

価格改定のお知らせ

いつも当店をご利用いただき、ありがとうございます。

材料費および梱包・配送関連費用の見直しに伴い、【年月日】より一部商品の販売価格を改定いたします。

対象商品:【商品名】
現行価格:【旧価格】円(税込)
改定後価格:【新価格】円(税込)

これからも品質と丁寧な制作を大切にしてまいります。何卒ご理解いただけますと幸いです。

材料費などの理由は実際の状況に合わせて書き換えます。値上げ対象が複数ある場合は、商品一覧表を添えると分かりやすくなります。

例文2:予約制サービス・個人事業向け

サービス料金改定のご案内

日頃よりご利用いただき、誠にありがとうございます。

サービス提供に必要な費用と運営体制を見直し、【年月日】以降のご利用分から料金を変更させていただくこととなりました。

対象サービス:【サービス名】
現在:【旧料金】円(税込)
改定後:【新料金】円(税込)

【改定日以前に確定したご予約の取り扱い】については、【適用条件】をご確認ください。

今後も安心してご利用いただけるサービスの提供に努めます。引き続きよろしくお願いいたします。

予約済みのお客様に新価格を適用できるかは、予約時の案内や契約条件によって変わります。曖昧なまま告知せず、先に条件を整理してください。

例文3:短いSNS・店頭掲示・商品ページ向け

【価格改定のお知らせ】

いつもご利用ありがとうございます。原材料費等の変動に伴い、【年月日】より【対象商品・サービス】の価格を【旧価格】円から【新価格】円(税込)へ変更いたします。今後も品質を大切にお届けしてまいります。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

短い告知でも、価格・適用日・対象は省略しないのが基本です。詳細ページへのリンクを添えられる場合は、対象一覧や予約済み注文の扱いも案内すると親切です。

値上げ率をすぐに確認したい場合は、値上げ率の無料計算ツールも使えます。

お知らせ前に「何%の値上げか」を確認する

旧価格3,000円を新価格3,300円にする場合、値上げ額は300円、値上げ率は10%です。

値上げ率(%)=(新価格 − 旧価格)÷ 旧価格 × 100

値上げ率は価格の変化を示すものであり、利益が同じ割合で増えることを意味しません。計算方法を詳しく知りたい場合は、値上げ率の計算方法も参考にしてください。

値上げ後、販売数が減った場合の利益を試算する

例として、現在の単価3,000円、変動費900円、月100件、月間固定費80,000円、販売手数料0円とします。現在の月間利益は130,000円です。

3,300円に値上げして販売数が90件になった場合、月間利益は136,000円となります。販売数が10%減っても、仮定上の利益は6,000円増えます。

条件値上げ前値上げ後
単価3,000円3,300円
月間販売数100件90件
1件あたり変動費900円900円
月間固定費80,000円80,000円
月間利益130,000円136,000円

ただし、この例は販売数が90件になるという仮定です。値上げによる購入行動の変化は予測していません。実際の手数料や費用があれば、その分も入力して比べる必要があります。

値上げ後の利益を無料で比較する

値上げの告知で避けたいこと

値上げは告知文だけでなく、採算とセットで考える

値上げのお知らせを整えることは大切ですが、そもそも価格改定によって利益が改善するかも確認しておきましょう。販売数が減ったときの利益維持ラインでは、値上げ後に何件売れれば現在の利益を保てるかを解説しています。

必要な販売価格を目標利益から求めたい場合は、無料の販売価格逆算ツールを利用できます。複数商品の価格変更を比較し、12か月の実績を管理したい場合は、買い切りExcel版の機能と購入前の注意点も確認できます。

※掲載した文例は一般的な参考例です。事実に合わせて編集し、契約・販売規約・表示義務などは事業ごとに確認してください。利益の計算例は架空の条件による試算で、売上や利益を保証しません。